「腰を回して投げなさい」「腰を軸にしてバットを回しなさい」
運動をしている方なら一度は耳にしたことがあると思います。

しかし、「腰を捻る」という動作が、パフォーマンスの低下や、腰痛などのケガにつながることをご存知ですか?

構造を見ると、腰椎は回旋(体を回すこと)するのに適した関節とは言えません。
むしろ、安定性を高めなければいけない関節です。
無理に大きな動きを求めれば、腰痛のリスクを高めることになります。

では、どの関節を使えば無理なく大きな動きができるのでしょうか?

もっとも大きな回旋可動域があるのは頸椎(首)です。
その次が胸椎(胸)で、腰椎の回旋可動域がもっとも小さくなります。



投げる・打つといった回旋運動では、【胸椎を使う】ことが重要です。
身体の仕組みを正しく理解すれば、【腰を回す】という表現がおかしいことに気付けます。

では、胸椎についてさらに深掘りしてみましょう。

胸椎を中心として、胸骨と肋骨を合わせて胸郭(きょうかく)と呼びます。

胸骨には鎖骨をとおして肩甲骨が繋がっています。
さらに、肩甲骨の先には上腕骨(腕の骨)が繋がり、肩関節となります。

胸郭が大きく動けば、肩や腕で力いっぱいボールを投げなくてもいいのです。
これは選手の「力み」を取ることになり、ケガの予防やパフォーマンス向上につながります。

【センスがいい選手】は運動のなかでコツを見つけてきます。(選手はこんな説明はできませんが…)
上達が遅い・練習しても上手くならない選手には噛み砕いて理屈を説明し、コツを教える必要があるかもしれません。
残念ながら、気合いを入れたり、大きな声を出しただけでは上達は難しいですよね。

昔、運動するのが苦手だった・嫌いだったという方の多くは、練習しても上手くならなくて笑われたり怒られた経験があるそうです。
正しい理論で運動することで、何歳からでも楽しい運動習慣をつけてほしいと思います。